哺育
はやく、はやくー!! 牛は4つの胃をもつ反芻動物である。4つの胃袋にはそれぞれ役割があり、主に第一胃(固形分担当)と第四胃(液体担当)が活躍している。生まれて間もなくは第一胃が未発達なため、主に第四胃で栄養吸収する。第一胃は第四胃よりも手前にあるので、バイパスする必要がある(第一胃に入ると分解できないため腐る)。すぐに与えずにじらすことで、胃壁が変形し第四胃に直接ミルクが入るようになる。これを食道溝反射と言う。 |
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ぐびぐび、ぐびぐび・・・ 仔牛はごく自然に(簡単に)ミルクを飲んでいるように見える。だがしかし実際には、とんでもなく難易度の高いテクニックを要して、ミルクを胃袋に注ぎ込んでいるのである。そのテクニックとは、舌を筒状にして乳頭を押す動作(陽圧)と、吸引する事により乳頭からミルクを引っ張り出す動作(陰圧)を同時にこなすことである。一見簡単そうにみえるが、大人には出来ない技である。 |
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まだ飲む!まだ飲む!! 先程も述べたように、ミルクは第四胃でのみ消化吸収できる。従って、一度に飲める量は必然的に決まってくる。第四胃の容積以上のミルクを一度に供給しようとすると、オーバーフローして第一胃に入ってしまう。第一胃はミルクを分解出来ないので腐ってしまう。いっぱい飲みたければ、時間を置いて回数やるしかない。 |